英語が身につかない

英語教育の現状と問題点を考えてみたいと思います。日本では、小中高校と相当な時間をつかって英語を学びます。大学まで進学する人は大学でも必修外国語として最低2年は英語を学ぶことになりますし、最近では小学校から英会話の授業があります。ところがそれだけの時間を割いて勉強していても、使える英語を操れる人はごく一握りしかいません。

たとえばTOEICテストで、ノンネイティブとして、ほぼ不自由なく英語を操れる基準である860点以上を取れる人というのは、受験者中わずか5%しかいません。TOEIC自体が大企業や英語を必要としている学生など、比較的教育レベルの高い人たちが受けているテストであることを考えると、社会全体では、英語でコミュニケーションが行える人というのは実はそれほど多くはないというのが現状でしょう。

なぜこれほど子供のころから時間を使っているのに英語が身につかないのでしょう?まさに、今の英語教育の最大の問題点なのですが、テストで成績を測定する必要があるため、過去から文法中心の偏った英語教育が行われてきた結果なのです。この問題はずいぶん昔から指摘されていて、そのため英会話のクラスもできたくらいなのですが、日本教育の根幹は基本的には変わっていないということなのです。文法をはじめとするリーディングは、じっくり考える時間がありますが、会話はそういうわけにはいきません。

英語を身につけるには

また現状の英語教育では、英語の構造とか単語といった枝葉末節ばかりを追いかけて、英語という言語の思考方法についてはなにも教えていません。実はこれは非常に大きな問題点なのです。文法としては、SVCとかSVOCとか教えるだけですが、欧米人の思考方法が最初に文脈の骨子を伝え、そのあとにそれに付随する情報をつけくわえていくかたち、つまり結論を先にいって、そのあとでそれを補強していく考え方になっていることを身につけさせる必要があるのです。日本語はこれと真逆で行動は最後に語られますので、日本語の思考方法で英語をしゃべろうとしてもうまくいかないのです。

では欧米流の思考方法や、英語のスキルはどうやったら身につくのでしょう。身も蓋もないのですが、やはり「習うより慣れろ」なのです。言語の場合は、必要性が無い限り、なかなか身につきません。

親が英語をしゃべることができるのであれば、週に1日、英語の日を決めて、日本語禁止にするというのも効果的です。このときに絶対日本語でいったことを聞いてあげては駄目です。日本語でしゃべってもいいということになれば、ぜったいに英語をしゃべらなければというモチベーションは出てこないからです。あとは友達同士でゲームをするというのも効果があります。英語をしゃべることがどうしても必要だという動機付けがうまくできれば英語は驚くほど上達します。

現状の日本の英語教育は残念ながら良くなる兆しはあまりありません。そうした問題点が残っている以上、親がなんとかするしかないですね。でも教育という手法ではなかなか成果が出にくいものですので、勉強じゃなく生活でつかうような取り入れ方をしてみましょう。